Claude Code サブエージェント完全ガイド【2026年】
Claude Codeを使っていると、長いタスクでコンテキストがいっぱいになったり、複数の作業を並列でこなしたい場面が出てくる。そこで役立つのが「Subagent(サブエージェント)」機能だ。本記事では、Claude Code Subagentの仕組み・使い方・カスタム作成方法・並列実行・Agent Teamsとの違いを実例とともに解説する。Claude Codeをより効率的に使いたい方はぜひ参考にしてほしい。
Claude Code Subagent(サブエージェント)とは?
Claude Code Subagentとは、メインのClaude Codeセッションから独立して動作する専用AIエージェントのことだ。メインセッションとは別の専用コンテキストウィンドウを持ち、特定のタスクに集中して処理を行い、結果だけをメインセッションに返す仕組みになっている。
メインセッションとの違いを理解する
通常のClaude Codeセッションでは、会話の全履歴が1つのコンテキストウィンドウに蓄積される。長時間の作業や複雑なタスクを続けると、コンテキストが肥大化してパフォーマンスが低下したり、関係のない情報がレスポンスに影響したりすることがある。
サブエージェントはこの問題を解決するために設計されている。メインセッションからタスクを受け取ると、独自のクリーンなコンテキストで処理を行い、完了したら結果をメインに返して終了する。メインのコンテキストが汚染されず、専門特化した処理が可能になる点が最大の違いだ。
| 項目 | メインセッション | サブエージェント |
|---|---|---|
| コンテキスト | 会話全体を蓄積 | タスクごとに独立・クリーン |
| 処理方式 | 順次処理 | 並列実行が可能 |
| 専門化 | 汎用的 | 特定タスクに特化できる |
| ツール権限 | 全ツールにアクセス | 必要なツールだけに制限可能 |
組み込みサブエージェント3種類
Claude Codeにはインストール時から使える組み込みサブエージェントが3種類用意されている。カスタム作成の前に、これらで目的が達せられるか確認しよう。
- Explore:コードベースの調査・理解に特化した軽量エージェント。既存コードの構造把握や依存関係の調査に使う
- Plan:実装計画の設計に特化したエージェント。大規模な変更を加える前に、変更方針と影響範囲を整理するのに向いている
- general-purpose:汎用的な調査・実行を行うエージェント。特定の専門機能がないタスクに幅広く対応する
Claude Code Subagentを使う3つのメリット
サブエージェントを活用することで得られるメリットは、単なる「タスクの分担」にとどまらない。作業効率と品質の両面に効果がある。
① コンテキストウィンドウを効率的に管理できる
メインセッションのコンテキストに大量の情報を溜め込む必要がなくなる。たとえば、5つの競合ドキュメントを調査するタスクがある場合、5つの調査タスクを別々のサブエージェントに委譲すれば、各エージェントが担当分だけを処理してサマリーを返してくれる。メインセッションには最終的なサマリーしか残らないため、コンテキストが肥大化しない。
② タスクの並列処理で作業速度が大幅に向上する
サブエージェントはメインセッションが1つのメッセージで複数のTask toolを呼び出すことで並列実行される。逐次処理(A→B→C)ではなく並列処理(A・B・C同時)が可能になるため、特に複数の独立したタスクがある場合に処理時間を大幅に短縮できる。実際の活用事例では、サブエージェントの並列実行によって作業速度が3〜6倍になったと報告されている。
③ 専門特化した動作で精度が上がる
カスタムサブエージェントにはシステムプロンプトで専門的なコンテキストや制約を与えられる。たとえば「このサブエージェントはデータベースのクエリ実行のみを担当し、書き込み操作は一切行わない」という制約を設定することで、安全で専門化された動作を実現できる。ツール権限も個別に制御できるため、リスク管理の観点からも有効だ。
サブエージェントは「コンテキスト節約」「並列化による高速化」「専門特化」の3つの観点で従来の単一セッション作業を超える効果を発揮する。
組み込みサブエージェントの呼び出し方と並列実行
サブエージェントを活用するために、まず呼び出し方と並列実行の設定を把握しておこう。
3つの呼び出し方法
Claude Code Subagentの呼び出し方は3パターンある。
- 自然言語で依頼する:「このリポジトリの依存関係を調べて」のように話しかけると、Claude Codeが自動的に適切なサブエージェントを選んで実行する
- @メンションで名指しする:
@explore このコードの構造を解析してのように、使いたいサブエージェントを明示して呼び出す - CLIの–agentフラグで指定する:コマンドラインから
claude --agent explore "タスク内容"のように直接指定する
並列実行の設定と同時実行上限
Claude Code v2.1.217(2026年7月17日リリース)以降、並列実行のデフォルト同時実行上限は20に設定されている。この上限は環境変数CLAUDE_CODE_MAX_CONCURRENT_SUBAGENTSで変更できる。
フォアグラウンド実行では、メインセッションはサブエージェントの完了を待ってから次の処理に進む。バックグラウンド実行(Ctrl+Bで切り替え)では、メインセッションはサブエージェントの完了を待たずに他の処理を続けられる。長時間かかるタスクはバックグラウンドで実行しておき、完了後に結果を回収する運用が効率的だ。
並列実行は「互いに依存しないタスク」にのみ使う。Aの結果をBが使う場合は、必ずAの完了を待ってからBを実行すること。依存関係を無視した並列化は誤った結果につながる。
カスタムサブエージェントの作り方
Claude Codeでは、自分専用のカスタムサブエージェントを作成できる。以下の2つの方法がある。
/agentsコマンドで対話的に作成する
最もシンプルな作成方法は、Claude Codeのチャット画面で/agentsコマンドを入力することだ。表示されたUIで「Create new agent」を選択すると、名前・説明・システムプロンプト・ツール設定・モデル選択・保存先スコープをインタラクティブに設定できる。技術的な知識がなくても操作できるため、初めてのカスタムサブエージェント作成にはこの方法が向いている。
Markdownファイルを直接作成する方法
サブエージェントの実体は、YAMLフロントマター付きのMarkdownファイル(.md)だ。配置場所によって有効範囲(スコープ)が変わる。
| 配置パス | 有効範囲 | 優先度 |
|---|---|---|
.claude/agents/<name>.md | そのプロジェクト専用 | 高 |
~/.claude/agents/<name>.md | 全プロジェクト共通(個人設定) | 中 |
| Managed settings(組織設定) | チーム全体に適用 | 最高(最優先) |
frontmatterの主要項目と設定例
サブエージェントのfrontmatterで設定できる主な項目を確認しておこう。nameとdescriptionは必須項目だ。
以下はコードレビュー専用サブエージェントの設定例だ。
---
name: code-reviewer
description: コードの品質・セキュリティ・パフォーマンスをレビューする専門エージェント。コミット前のレビュー依頼に自動で使用される。
tools: Read, Grep, Glob
model: haiku
permissionMode: readonly
maxTurns: 10
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あなたはコードレビューの専門家です。
以下の観点でコードをレビューしてください:
1. セキュリティリスク(SQLインジェクション、XSS等)
2. パフォーマンスのボトルネック
3. コーディング規約への準拠
4. 未使用変数・デッドコードの検出
必ずMarkdown形式でレポートを出力してください。
主要なfrontmatterキーの説明は以下のとおりだ。
| キー | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| name | エージェントの識別子(必須) | code-reviewer |
| description | 使用判断の基準(最重要・必須) | コードレビューを依頼された場合に使用 |
| tools | 使用可能なツール一覧 | Read, Grep, Glob |
| model | 使用するモデル | haiku / sonnet / opus / inherit |
| permissionMode | 権限モード | readonly / bypassPermissions |
| maxTurns | 最大ターン数 | 10 |
| background | バックグラウンド実行の有無 | true / false |
descriptionは特に重要な項目だ。Claude Codeがどのサブエージェントを使うかを自動判断する際の根拠になるため、「いつ・何のために使うか」を具体的に書かないと、適切なタイミングで呼び出されない。「高速コードレビューに使う」のような抽象的な記述より「コミット前にコードの品質・セキュリティをレビューする専門エージェント。コミット前の確認依頼に自動で使用される」のように具体的に書くことを勧める。
サブエージェント・エージェントチーム・Skillsの違い
Claude Codeには似た概念が複数存在する。それぞれの特徴を理解したうえで、用途に合わせて使い分けることが重要だ。
3つの機能の比較
| 機能 | コンテキスト | 通信方式 | コスト | 向いている用途 |
|---|---|---|---|---|
| サブエージェント | 独自ウィンドウ(結果のみメインに返す) | メインへの一方向 | 低 | 結果が重要な集中タスク |
| エージェントチーム(Agent Teams) | 独自ウィンドウ(完全独立) | エージェント同士が直接やり取り | 高(3〜7倍) | エージェント間の協議が必要な複雑作業 |
| スキル(Skills) | メインセッション内で実行 | なし(メインの一部) | 最低 | 繰り返し使う定型手順の定義 |
どれを選ぶか判断する基準
用途に合わせた選び方の指針は以下のとおりだ。
- サブエージェント:「独立したタスクをメインのコンテキストを汚さずに処理したい」「複数タスクを並列実行したい」場合に選ぶ
- エージェントチーム(Agent Teams):「複数の専門エージェントが協議しながら複雑な問題を解決したい」場合に選ぶ。コストは高いが、高度な協調が必要な場面では有効
- スキル(Skills):「毎回同じ手順を踏む定型タスクをコマンドで呼び出したい」場合に選ぶ。追加コストなしで再現性の高い動作を定義できる
Claude Codeの法人向けプランやチームでの活用方法については、Claude Codeの法人向けプランと導入手順【2026年版】も参照してほしい。また、職種別の具体的な活用事例はClaude Codeの活用事例4選|職種別の活用方法や全社導入時の効果を解説でまとめている。
まとめ|Claude Code Subagentで開発効率を上げる
本記事で解説したClaude Code Subagentのポイントを整理する。
Claude Code Subagentは、メインセッションから独立したコンテキストで動作する専用AIエージェントだ。コンテキストウィンドウの節約・タスクの並列化・専門特化した動作という3つのメリットがあり、複雑なプロジェクトや長時間の作業で特に効果を発揮する。
まず試してほしいのは、組み込みのExplore・Plan・general-purposeエージェントだ。この3種類で対応できないタスクが出てきたタイミングで、カスタムサブエージェントの作成に進むとよい。カスタム作成時はdescriptionを具体的に書くことが、Claude Codeが適切に自動選択するための鍵になる。
より高度な協調作業が必要になった場合はAgent Teamsを、繰り返しの定型手順をまとめたい場合はSkillsを使うという使い分けで、Claude Codeを最大限に活用してほしい。










