AI検索エンジン「Perplexity」は、その精度の高さから業務利用のニーズが急増しています。
しかし、企業のDX推進担当者や情報システム部門にとって、個人向けプラン(Pro)をそのまま業務で利用させることは、セキュリティや管理面で懸念が残るでしょう。
「社員が勝手に個人契約して経費精算しているが、管理できていない」「請求書払いや円建て決済に対応しているのか」
本記事では、こうした疑問を持つ企業の導入検討者に向けて、Perplexityの法人向けプラン「Enterprise Pro」の詳細を解説します。
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Perplexityの法人契約「Enterprise Pro」の概要と位置づけ
Perplexityには、個人利用を主とした「Pro」プランに加え、組織での利用を前提とした法人向けプラン「Enterprise Pro」が存在します。
企業が導入を検討する際、まずはこの法人プランが個人版とどう異なるのか、その位置づけを理解する必要があります。

個人プラン(Pro)と法人プランの決定的な3つの違い
個人プラン(Pro)と法人プラン(Enterprise Pro)には、企業利用において重要となる以下の3点に決定的な違いがあります。

1. セキュリティとコンプライアンス
個人プランはあくまでコンシューマー向けですが、法人プランは「SOC 2 Type II」に準拠しており、企業のセキュリティ要件に耐えうるデータ保護体制が敷かれています。
2. ユーザー管理機能
法人プランでは「チーム管理ダッシュボード」が提供されます。管理者はメンバーの招待や削除を一元管理でき、退職者のアクセス権を即座に停止することが可能です。
3. 認証基盤(SSO)
法人プランはシングルサインオン(SSO)に対応しています。ID管理の手間を削減し、セキュリティポリシーに則ったログイン制御が可能になります。
提供されているプランの種類(Enterprise Pro / Max)
法人契約には、主に2つのプランが存在します。
Enterprise Pro
一般的なビジネス利用に向けた主力プランです。高度な検索機能やAIモデルの選択など、個人版Proの機能に加え、前述の管理機能が付与されます。
Enterprise Max
より高度なニーズに対応する上位プランです。調査データによると、ユーザーあたり月額325ドル(年額3,250ドル)という価格設定が確認されていますが、一般的な業務検索用途であれば「Enterprise Pro」が検討のベースとなります。
個人版の業務利用(商用利用)に関する規約上の扱い
Perplexityの利用規約上、個人プランであっても業務利用(商用利用)自体は禁止されていません。
しかし、企業ガバナンスの観点では以下のリスクが残ります。
- アカウントが個人のメールアドレスに紐づくため、退職後のデータ持ち出しを防げない。
- 組織として利用状況を把握できない(シャドーIT化)。
- セキュリティ基準が個人向けのものである。
組織的に導入する場合は、管理機能が実装された法人契約への移行が推奨されます。
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【料金・コスト】プラン体系と予算目安
導入判断において最大のハードルとなるのがコストです。Perplexityの法人プランは、個人版と比較して割高に設定されています。
1ユーザーあたりの料金単価(月額・年額)
主力となる「Enterprise Pro」の料金設定は以下の通りです(直接契約の場合)。
- 月額契約:1ユーザーあたり 40ドル
- 年額契約:1ユーザーあたり 400ドル
個人版Proが月額20ドルであることを踏まえると、法人プランは2倍の価格設定となっています。
この差額は、管理機能やセキュリティ対応(SOC 2準拠など)への対価と捉える必要があります。
契約形態による支払い通貨と請求方法の違い
日本企業が契約する場合、支払いルートによって通貨や決済方法が異なります。
公式サイトからの直接契約(Self-Serve)
米ドル建てのクレジットカード決済となります。Web上ですぐに契約可能ですが、為替レートの影響を受けます。また、請求書払いや日本円での決済には通常対応していません。
国内代理店経由(例:ソフトバンク等)
日本円での請求書払いが可能です。目安価格はEnterprise Proの場合で年額60,000円程度となります。
代理店契約は社内稟議を通しやすい反面、手数料が含まれるためドル建て直接契約よりも割高になる傾向があります。
最低契約ライセンス数とボリュームディスカウントの可能性
公式サイト上の「Self-Serve」フローでは、小規模なチームから契約が可能です。
調査データによると、Enterprise Proは最大250席までの規模に対応しており、それ以上の大規模導入や特別な条件(Custom)を希望する場合は、問い合わせベースでの対応となります。
1ライセンスから契約できる柔軟性はありますが、ボリュームディスカウントについては公式サイト上で明確な規定が公開されていないため、大規模導入の際は代理店または営業担当への確認が必要です。
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【セキュリティ】データ保護方針と学習利用リスク
企業が生成AIツールを導入する際、最も懸念されるのが「入力データがAIの学習に使われるか」という点です。
入力データ・検索クエリのAI学習利用に関する規定
多くの法人向けAIサービスでは「入力データを学習に利用しない」ことを明記していますが、Perplexityの法人プランにおける学習利用の扱いについては、現時点の公式公開情報では明確な記述(「学習しない」という断定的な文言)が確認されていません。
ただし、法人プランは「企業の機密情報保護」を前提として設計されています。
導入検討時には、利用規約や契約書において「データ利用ポリシー(Data Usage Policy)」の項目を必ず確認し、自社のセキュリティ基準に合致するかを判断する必要があります。
認証取得状況とコンプライアンス(SOC2 Type II等)
Perplexityの法人プランは、国際的なセキュリティ基準である「SOC 2 Type II」に準拠しています。
これは、セキュリティ、可用性、処理の整合性、機密保持、プライバシーに関する統制が適切に運用されていることを第三者機関が証明するものです。
この認証取得は、金融機関や大手企業がSaaSを選定する際の重要な判断基準の一つとなります。
クローズドな環境での利用可否(API利用との違い)
PerplexityはSaaS型の検索エンジンであり、インターネット経由で利用するクラウドサービスです。オンプレミス環境や完全な閉域網(インターネット遮断環境)での利用はできません。
社外秘の極めて高い情報を扱う場合、APIを利用して自社の閉域環境に組み込むか、あるいは「個人情報は入力しない」「機密レベルの高い内部データはアップロードしない」といった社内運用ルールの策定が不可欠です。
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【管理・運用】情シス・管理部門が確認すべき機能
情報システム部門が導入を許可するためには、ガバナンスを効かせるための管理機能が必須です。
ユーザー管理機能とプロビジョニング
法人プランでは、管理者が「チーム管理ダッシュボード」を利用できます。この画面から以下の操作が可能です。
・従業員の招待(メールアドレスベース)
・アカウントの削除・停止
・ライセンスの割り当て変更
これにより、退職者のアカウントを即座に無効化し、情報漏洩リスクを低減できます。
シングルサインオン(SSO)への対応状況
Enterprise Proはシングルサインオン(SSO)に対応しています。
OktaやMicrosoft Entra ID(旧Azure AD)などのIDプロバイダと連携することで、従業員は既存の社内IDを使ってログインできます。
パスワード管理の手間をなくすだけでなく、多要素認証(MFA)などの社内セキュリティポリシーをPerplexityの利用にも適用できるため、セキュリティレベルの維持に役立ちます。
利用状況の可視化と管理者ダッシュボード
管理ダッシュボードでは、契約ライセンス数やユーザー一覧の確認が可能です。
ただし、個々のユーザーが「具体的に何を検索したか」という詳細なログ監査機能については、公式サイト上で仕様が明示されていません。
「誰がどの程度利用しているか」というアクティビティの把握は可能ですが、監査目的で全検索ログを取得したい場合は、事前に仕様の詳細確認が必要です。
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契約ルートの選定と導入フロー
自社に適した契約ルートを選ぶことで、導入後の事務処理負担を軽減できます。
「直接契約」と「国内代理店契約」のメリット・デメリット
| 項目 | 直接契約(公式サイト) | 国内代理店契約(ソフトバンク等) |
|---|---|---|
| 契約先 | Perplexity社(米国) | 国内販売代理店 |
| 通貨 | 米ドル | 日本円 |
| 支払い | クレジットカード | 請求書払い |
| 価格 | 為替変動あり(安価な傾向) | 定価設定(年額6万円程度〜) |
| 開始速度 | 即時(Web完結) | 手続きに数日〜数週間 |
| サポート | 英語主体 | 日本語サポートの可能性あり |
クレジットカード決済が可能で、スピードとコストを重視する企業は「直接契約」が適しています。
一方、稟議規定で請求書払いが必須な企業や、日本語でのサポート・契約書対応を求める企業は「代理店契約」が現実的な選択肢となります。
導入までに必要な期間と手続き
直接契約の場合
管理者がWebサイトからアカウントを作成し、クレジットカード情報を入力すれば即座に利用開始できます。その後、管理画面からメンバーを招待します。
代理店契約の場合
問い合わせから見積もり取得、発注書の取り交わしを経てライセンスが発行されます。導入までには通常、数週間程度のリードタイムを見込んでおく必要があります。
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Perplexity法人プランの導入判断基準
これまでの情報を踏まえ、自社がPerplexityの法人プランを導入すべきかどうかの判断基準を整理します。
導入を推奨できる企業の条件
以下の条件に当てはまる企業は、Enterprise Proの導入メリットが大きいと言えます。
- リサーチ業務の比重が高い:最新情報を正確に収集する業務が多く、生産性向上が見込める。
- セキュリティ要件が明確:SOC 2準拠やSSO対応が導入の必須条件となっている。
- 管理コストを下げたい:個人精算の手間をなくし、ID管理を一元化したい。
導入を見送るべき・注意が必要なケース
一方で、以下のケースでは導入を見送るか、慎重な検討が必要です。
- 完全な閉域網が必要:SaaS利用が禁止されている環境では利用できません。
- コスト対効果が不明確:検索頻度が低い従業員にも一律で月額40ドル(または年額6万円)のコストがかかるため、利用対象者を絞る必要があります。
導入前に社内で確認しておくべきリスク項目一覧
稟議決裁を進める前に、以下の項目について社内合意形成を図ることを推奨します。
1. データ入力ルール:機密情報や個人情報の入力をどこまで許可するか。
2. 学習利用の確認:契約書レベルでデータ利用ポリシーを確認したか。
3. コスト試算:為替リスク(直接契約の場合)や、代理店手数料を含めた総額予算。
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まとめ
Perplexityの法人契約「Enterprise Pro」は、個人版の強力な検索能力を維持しつつ、企業利用に不可欠な「管理機能(SSO・ダッシュボード)」と「セキュリティ基準(SOC 2)」を備えたプランです。
導入判断のポイント
・コスト:個人版の約2倍(月40ドル〜)のコストに見合う業務効率化が見込めるか。
・契約ルート:ドル建てクレカ決済が可能なら直接契約、請求書払い必須なら代理店経由を選択。
・セキュリティ:SOC 2準拠で十分か、学習利用ポリシーの確認が必要か。
特に日本企業においては、決済手段の柔軟性から代理店経由での契約が有力な選択肢となります。
まずは対象部署を限定してスモールスタートし、業務への貢献度を検証することをお勧めします。
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【法人向け】現場で使える実践型AI研修!
株式会社KAGEMUSHAのAI研修は、現場業務に直結する実践型カリキュラムで、AI活用を「知識」で終わらせず「使えるスキル」として定着させます。
DX担当者・現場メンバーそれぞれのレベルに合わせ、生成AI・業務自動化・AIエージェント活用まで幅広く対応。
対面からオンライン・eラーニングと幅広い研修形式に対応しており、内製化や業務改善につながる設計が強みです。
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