GitHub上で公開されているオープンソースのLLMアプリ開発プラットフォーム「Dify」を、自身のPC(ローカル環境)で動作させるためのインストール手順を解説します。
Difyをローカル環境で構築するには、GitやDockerといった開発ツールを使用する必要があり、手順が複雑になりがちです。
「コマンド操作に慣れていない」「途中でエラーが出て起動できない」といった問題に直面することも少なくありません。
本記事では、WindowsおよびMacユーザーを対象に、GitHubからDifyのソースコードを取得し、Dockerを用いて起動するまでの全手順をステップバイステップで解説します。
ディレクトリの作成位置や環境変数の設定、Dockerのメモリ割り当てなど、躓きやすいポイントを網羅しています。
手順通りに操作を進め、Difyが手元で動く環境を構築しましょう。
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【Step1】事前準備:GitとDockerのインストール
Difyをローカル環境で起動するためには、ソースコードを管理する「Git」と、アプリケーションをコンテナとして実行する「Docker」の2つのツールが必須です。
まずはこれらのインストールと、Difyを安定動作させるための設定を行います。
Gitのインストールと推奨設定(Windows/Mac)
GitHub上のDifyのコードをご自身のPCにダウンロード(クローン)するために、Gitをインストールします。
Windowsの場合は、Git公式サイトへアクセスしインストーラーをダウンロードして実行してください。
インストール中のコンポーネント選択画面などで「Git Bash」が含まれていることを確認してください。
後の手順でコマンド操作を行う際、Windows標準のコマンドプロンプトではなく「Git Bash」を使用すると、Mac/Linuxと同様のコマンドが使えてスムーズです。
Macの場合は、ターミナルアプリを開き、以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
git --version
インストールされていない場合は自動的に案内が表示されるため、指示に従ってください。
Docker Desktopのインストール手順
Difyは複数のサービス(Webサーバー、データベースなど)を連携させて動くため、これらをまとめて管理できるDockerを使用します。
Docker公式サイトへアクセスし、「Docker Desktop」をダウンロードしてください。
- Windowsユーザーは「Download for Windows」
- Macユーザーはチップセットに合わせて「Intel chip」または「Apple silicon」
ダウンロードしたインストーラーを実行し、インストールを完了させます。
Windowsの場合、「Use WSL 2 instead of Hyper-V」にはチェックを入れたままにしてください。
インストール完了後、Docker Desktopを起動し、利用規約への同意を行ってください。
【重要】Difyを安定させるためのリソース設定(メモリ8GB推奨)
DifyはAIモデルやデータベースを扱うため、PCのリソースを多く消費します。
デフォルト設定のままではメモリ不足により起動に失敗したり、動作が不安定になったりすることがあります。
Docker Desktopを起動し、右上の歯車アイコン(Settings)から「Resources」を選択してください。
「Memory」のスライダーを操作し、8GB(8192MB)以上に設定することを推奨します。
設定を変更したら、右下の「Apply & restart」をクリックしてDockerを再起動します。
【Step2】GitHubからDifyのコードを取得(クローン)する
環境が整ったら、GitHubからDifyのソースコードをご自身のPCにコピー(クローン)します。
ここでは迷いやすい「作業場所」の作成から解説します。
作業用フォルダの作成とターミナルの起動場所
コマンドを実行する前に、Difyのファイルを保存するための作業用フォルダを用意します。
PC内の任意の場所にフォルダを作成し、そのフォルダを開いてください。
フォルダ名やパスに日本語やスペースが含まれない場所(例:C:tool)を推奨します。
このフォルダの中でターミナル(コマンド入力画面)を開きます。
- Windowsの場合:フォルダ内の何もないところで右クリックし、「Open Git Bash here」を選択します。
- Macの場合:ターミナルアプリを起動し、
cdと入力してスペースを空けた後、フォルダをターミナルへドラッグ&ドロップします。
クローン実行コマンドと完了確認
ターミナルが開いたら、以下のコマンドを入力して実行します。
これはGitHubにあるDifyのリポジトリを、現在のフォルダにコピーする操作です。
git clone https://github.com/langgenius/dify.git
上記のコマンドをコピーしてターミナルに貼り付け、Enterキーを押して実行してください。
処理が終了したらフォルダの中身を確認し、「dify」という名前の新しいフォルダが作成されていれば成功です。
【Step3】Difyの起動準備とコンテナ立ち上げ
ソースコードの取得ができたら、実際にDifyを起動するための設定とコマンド実行を行います。
ここでは環境変数の設定と、Docker Composeのバージョンによるコマンドの違いに注意が必要です。
起動用ディレクトリへの移動と.envファイルの作成
DifyをDockerで起動するための設定ファイルは、dify/docker ディレクトリの中にあります。
まずはターミナルで以下のコマンドを実行し、ディレクトリを移動します。
cd dify/docker
次に、設定ファイルのひな形である .env.example をコピーして、実設定ファイル .env を作成します。
cp .env.example .env
Windowsのコマンドプロンプトを使用している場合は copy .env.example .env と入力してください。
自身のDocker Composeバージョンの確認方法
Dockerを操作するコマンドには、バージョンによってハイフンの有無が異なります。
以下のコマンドを実行してバージョンを確認してください。
docker compose version
エラーになる場合は、docker-compose version を試してください。
バージョン別:Dify起動コマンドの実行(Up -d)
確認したバージョンに合わせて、Difyのコンテナを起動するコマンドを実行します。
Docker Compose V2(推奨・最新)の場合は以下のコマンドです。
docker compose up -d
V1(旧版)の場合は docker-compose up -d を使用します。
-d はバックグラウンド実行を指定するオプションで、これによりターミナルを閉じてもDifyが動き続けます。
実行後、すべての項目が「Running」や「Started」になれば起動完了です。
初回起動時はデータのダウンロードに時間がかかるため、完了まで待機してください。
【Step4】ブラウザでの初期設定とアカウント作成
コマンド操作によるバックエンドの起動が完了しました。
最後にブラウザからDifyにアクセスし、管理者アカウントを作成して利用を開始します。
インストーラー画面へのアクセスと管理者登録
Webブラウザ(Chrome, Edge, Safariなど)を開き、アドレスバーに以下のURLを入力してアクセスします。
http://localhost/install
Difyのセットアップ画面が表示されたら、以下の情報を入力して管理者アカウントを作成します。
- Email:管理者のメールアドレス
- Username:ユーザー名
- Password:ログイン用パスワード
ダッシュボードへのログインと言語設定
アカウント作成ボタンを押すと、自動的にログイン処理が行われます。
Difyのダッシュボード(管理画面)が表示されれば、インストールはすべて完了です。
画面右上のアイコンから設定メニューを開き、「Language」を選択することで、インターフェースを日本語に変更できます。
これで、ローカル環境でDifyを使ってAIアプリ開発を行う準備が整いました。
うまく起動しない場合のトラブルシューティング
手順通りに進めてもエラーが出る場合に確認すべきポイントと対処法を解説します。
「Docker is not running」と表示される場合
コマンド実行時にこのエラーが出る場合、Docker Desktop自体が起動していないか、正しく動作していません。
Docker Desktopアプリを起動し、タスクバーやメニューバーのアイコンが静止してから再度コマンドを実行してください。
ポート競合やメモリ不足エラーへの対処
「Bind for 0.0.0.0:80 failed」のようなエラーが出る場合、他のアプリがポート80を使用しています。
.env ファイルを開き、EXPOSE_NGINX_PORT=80 の部分を 8080 などに変更して保存し、再度起動コマンドを実行してください。
また、起動中に処理が止まる場合はメモリ不足の可能性があります。
Step1の手順に従い、Docker Desktopのメモリ割り当てを8GB以上に増やしてください。
最新版へのアップデート方法(git pull)
Difyは頻繁にアップデートされています。最新の機能を使うために更新する場合は、以下の手順を行います。
docker compose downでコンテナを停止git pull origin mainで最新コードを取得docker compose up -dで再度起動
更新時は公式のリリースノートを確認し、.envファイルの修正が必要か確認しましょう。
まとめ
本記事では、GitHub上のDifyをローカル環境にインストールして起動するまでの手順を解説しました。
- 事前準備: GitとDockerをインストールし、メモリを8GB以上に設定する。
- コード取得:
git cloneコマンドでソースコードをダウンロードする。 - 起動:
.envファイルを作成し、docker compose up -dを実行する。 - 初期設定: ブラウザで
http://localhost/installにアクセスする。
これらのステップを順に実行することで、手元のPCでDifyを動作させることができます。
環境構築が完了したら、次は実際にAIアプリケーションの作成やワークフローの構築を試してみてください。
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